フライスの説明書


犬服製作はフライスと親友になる必要があります。それくらいフライス生地は身近に存在します。フライスについて簡単ですがご説明をさせて頂きます。

以下の写真を見て頂くとお分かりになるのですが洋服の端はフライス生地で始末しています。
フライス生地を半分に折り縫う方法をフライス始末と呼び、4つ折りに折り端を包む縫い方をパイピング始末と呼んで作り方を別けています。



【フライス始末】

犬服工房にフライスの型紙が入っていないのはなぜ?

一部商品を除きまして犬服工房にフライスの型紙は入っていません。その理由は、フライスは素材によりテンション(伸び縮みする力)がそれぞれ異なりまして、製作者の方のイメージするデザインに合わせて太さと長さをご用意頂く為に型紙が入っておりません。また、フライスは型紙無しで裁断が出来ますので後半にご紹介致します。

色々な特徴のフライス生地


フライスの長さを決めましょう

フライスはテンションが強い弱い、生地が厚い薄いなど種類が豊富です。その為、使用する素材によって長さを変える必要があります。

正確な長さを出すには実際に洋服を作るのが一番の方法です。
1回で完璧な作品は作れないのが普通ですが、犬服工房ではフライスの長さに推奨値を設けており、出来るだけ1回で綺麗な形になるようにご提案しています。

★実寸の首回り、袖口、裾のそれぞれの長さに×0.8した長さです。
実際にカットする際は縫い代分2cmをプラスします

★袖が無いタンクトップデザインは袖ぐりの実寸の長さに×0.5~0.7した長さになります。※カットする際は縫い代分2cmプラスします。

例、実寸が30cmの裾に0.8を掛けて24になります。実際にカットする際は縫い代分2cmを足して26cmでカットします。

推奨値とは試しに作るなら計算式で出した数値でカットして付けてみて判断して下さいと言うになりまして、この長さで付けて好みと異なっていましたら0.8→0.9にしたり、0.8→0.75にします。

計算例

裾のフライスを2cm巾にしたい。そして、生地の伸縮性(テンション)が強い為、あまり縮めないで付けたいので×0.9にしよう!
次は、裾のフライスを1.5cm巾で付けたい。生地の伸縮性(テンション)が全くないので短くカットして強く伸ばして付けよう!という事で×0.7にしました。
このように考えてみて下さい(^^)

カットの仕方



次はフライス生地のカット方法です。
横地の方向にフライス生地をカットします。(写真では縦地が横方向に生地が置かれています)
次に、定規を当ててロータリーカッターでカットします。これでフライステープの出来上がりです。

頻繁に使用するサイズのフライス定規を持っていると製作がスムーズです。

フライス定規とは

フライス生地を裁断する際に市販の定規を使用すると端がカッターで削れてしまうのですがフライス定規は丈夫で繰り返しの使用にも削れることがございません。
1cm単位で定規をご用意していますので、よく使用する太さの定規を持っているとスピーディに製作が出来ます。
フライス定規を見る

フライス定規オススメサイズ

小型犬の方には5cmと6cm。フレブルの方には5cmと6cmと8cm。大型犬の方には6cmと8cmと10cm。

《仕上がり巾》
5cmでカットすると仕上がり巾1.5cm
6cmでカットすると仕上がり巾2cm
8cmでカットすると仕上がり巾3cm
10cmでカットすると仕上がり巾4cm

ワンポイントアドバイスですが裾のフライス巾は太いと裾がめくれにくくなります。部位によって幅を変えてみて製作をなさってみて下さい。

縫い方






小さなサイズの洋服を作る場合は輪にせず、半分に折った状態で身頃とフライスを縫う方法が簡単です。洋裁は色んな製作方法があり、それぞれメリットデメリットがあります。色々と知って頂き作りやすい方法で製作をなさって下さい。


【パイピング始末】



パイピング始末は4つ折りバインダーとも呼ばれ、生地の端を別生地で包む始末方法です。
この製作方法は職業用ミシンまたは工業用ミシンを持っている方におススメです。パイピング始末は専用の器具を使用して生地の端をパイピング布で包んで縫っていく始末方法になります。
当店が推奨しているのは出来上がりサイズが1cm巾です。その場合は生地を横地に4cm巾で裁断して頂いて使用します。



縫い方



パイピングアタッチメントを使用してパイピングをしている動画です。 アタッチメントのセットはこちらで販売しています。商品ページを見る


フライス始末とパイピング始末の両方の仕立て方をマスターしたら作れるアイテムもございます。